利益を最大化するための入札価格の決定方式
9月 25, 2009 | 単価・見積もり・入札価格, 海外情報
Google からのオフィシャルで、入札価格の戦略についてのビデオが公開されています。
以前も紹介した、Hal Varian 氏による解説ですが、さすがの内容で、かなり分かりやすく説明して頂いているので、このブログでも解説付きで紹介したいと思います。
Step1. コンバージョンの価値を知る
例えば、ゴール(コンバージョンページ)が商品を購入したところだとすると、その商品を買ってくれるといくらの利益が生まれるか。
例えば、ゴール(コンバージョンページ)が資料請求の登録だとすると、資料請求したお客様のうち、何パーセントかは申し込んでくれるので、そこからいくらの利益が期待できるか。それを 1 コンバージョン当たりの利益にしたらいくらか。
例えば、ゴール(コンバージョンページ)がメルマガの登録だとすると、そのメルマガに登録してくれると、1 件のメルマガ登録からいくらの利益が期待できるか。
そこから AdWords の広告費を差し引いたのが、あなたの利益になるのですが、まずはそのコンバージョン 1 件あたりに、いくらまでの広告費がかけられるのかを把握するのが第一段階です。
Step2. クリックあたりの価値を知る
コンバージョンオプティマイザー(CPA)を使えば、1 コンバージョンから生まれる売り上げに基づいて入札価格を設定すればいいのですが、通常 AdWords では、クリックあたりの金額を入札で指定します。
ということは、1 クリックあたりの価値を知ることが重要です。
(1 クリックあたりの価値) = (1 コンバージョンから生まれる売り上げ) x (コンバージョン率)
例えば、1 コンバージョンから生まれる売り上げが \10,000 で、サイトのコンバージョン率が 5% だったとすると、1 クリックあたりの価値は \500 になります。
ということは、クリック単価が \500 を超えると、赤字になってしまうという話です。
ここまでは、よくある話なので、簡単に理解できるのではないでしょうか?
Step3. 利益を最大化するための入札価格
上記の例で、クリック単価を \500 まで設定できるからといって、実際のクリック単価が \500 だとしたら、利益はゼロです。
では、実際のクリックを \100 ぐらいにすれば良いのでしょうか?
当然、入札価格を下げることで、表示回数・クリック数が減り、それと同時にコンバージョン数も減ってしまいます。
利益の出る範囲で、表示回数・クリック数・コンバージョン数を最大限に引き出すためには、クリック単価を \499 にすることなのですが、果たしてそれが利益を最大化していることになるのでしょうか?
答えは違いますよね…
売り上げから広告費を差し引いたのが利益になるので、最大化する点は下記のようになります。
| 入札価格 | クリック数 | 広告費 | クリック単価 | 売り上げ | 利益 |
| \500 | 208 | \69,742 | \335 | \104,000 | \34,258 |
| \450 | 190 | \59,427 | \313 | \95,000 | \35,573 |
| \400 | 154 | \40,702 | \264 | \77,000 | \36,298 |
| \350 | 133 | \30,973 | \233 | \66,500 | \35,527 |
| \300 | 113 | \23,000 | \204 | \56,500 | \33,500 |
| \250 | 86 | \14,037 | \163 | \43,000 | \28,963 |
この例で言うなら、クリック単価を \264 にするための、\400 が最適な入札価格と言えるでしょう。
Step4. 増加するクリック単価 – ICC (Incremental Cost per Click)
ここからが、適正な入札価格を決めるメカニズムです。
上記の例で、入札価格 \500 が適切でなかった理由は、入札価格 \400 に比べて “増加するクリック単価” が “1 クリックあたりの価値” を超えてしまったからです。
(増加するクリック単価) = (増加する広告費) / (増加するクリック数)
それにあわせて、入札価格の調整を下記のようにしなければいけません。
(1 クリックあたりの価値) < (増加するクリック単価) ⇒ (入札価格を下げる)
(1 クリックあたりの価値) > (増加するクリック単価) ⇒ (入札価格を上げる)
例えば、上記の例で \450 から \500 に入札価格が引き上げられるとしたら、
| 入札価格 | クリック数 | 広告費 |
| \500 | 208 | \69,742 |
| \450 | 190 | \59,427 |
| 増加するクリック数 = 208 – 190 = 18 | 増加する広告費 = \69,742 – \59,427 = \10,315 | |
| 増加するクリック単価 = \10,315 / 18 = \573 | ||
増加するクリック単価が \573 となり、1 クリックあたりの価値を超えているので、入札価格を \450 から \500 に引き上げることは NG だということです。
入札価格と広告費・クリック数の増減
ココまでは良いのですが… (ビデオの説明もココまでです。)
『入札価格を引き上げることで、どれだけの支払額が増え、どれだけのクリック数が増えるかを知るにはどうしたら良いんの!?』
という声が聞こえてきそうです。
英語圏のアカウントだったら、最近になって Bid Simulator というツールが使えるようになったので、どれだけ入札価格を引き上げると、どれだけの支払額とクリック数が増えるのかということをスグに分かるようになりましたが…
Bid Simulator に関しては、アイレップの渡辺さんが SEM リサーチでレポートしています
実際に、英語圏のアカウントで Bid Simulator をみると、一目で入札価格の上下に対する支払額 & クリック数の増減を知ることができます。

それを考えると、どうやら日本では実際に入札価格を引き上げてみて、どれだけ支払額 & クリック数が増えるのか調べるしか方法が無いのかもしれません。(ビデオの中でも、Bid Simulator を使うか、実際に入札価格を変更するかどちらかとは言ってましたが…)
っま、でもそのうち日本のアカウントでも使えるようになるでしょう。
P.S.
この話が面倒な人は、文中にもありましたが、早いところコンバージョンオプティマイザーが使えるように、努力しましょう♪










